トライさん

最初に会ったトライさんはぼくのイメージとは違うかった。
30歳前後の男性だったが、向こうから
「コマーシャルに出ているトライさんは私の事と思ってください。」
と言っている。
このトライさんは、トライさんをする前は学校の先生だったらしい。


学校の先生だと、一人ひとりを見ることができないから転職してトライさんに
なったらしい。


トライさんに言われた通り、今までの中間と期末のテスト問題とぼくの回答用紙を
持参した。


トライさんはじっくりとぼくの回答用紙を眺めていた。


なんだか恥ずかしかった。


「スペルミスが多いですね。漢字もおしい。


ここの範囲が採れれば20点はUPします。」


うぉ~。


行ける?


さすがお母さん、すぐさま契約完了。


チラ見したら、びっくり。


いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまんΣ(゚Д゚)


46万円也。


すげぇ~~~。


トライさんが


「私が、大学受験の時、一日に何時間勉強したと思いますか?」


ぼく


 「8時間?」
トライさん


「いいえ、16時間はしました。」


へぇ~。大学受験ってそんなに大変なんだ。


明日から、家庭教師のトライさんがうちに来ます。ってさ。


どんな人かな。


でも、帰りの車の中でお母さんに


「高額だねぇ。」


お母さん


「そうね。その代わり特上の家庭教師が来るよ。
お金の心配はしないで。お父さんに感謝しな。遺族年金貯めてたから。」


遺族年金ってなんだ???


お父さんは、5年前に亡くなっているのに何で感謝するんだ???


わらをもすがる思い。だから死んだお父さんにもすがるよ。


お父さん、助けてくれ。


ぼくに力をくれ。


って遺族年金ってなんだ。


又、今度調べよう。


今は、勉強だ。


ファイトだ!


たかちゃん。。。